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不動産賃貸業は「事業的規模」の大家になる方がメリットが多い その理由とは?

事業的規模という概念、皆さんはご存じでしょうか。

事業的規模という基準は、不動産賃貸業に携わる人にとってとても大切なものです。

事業的規模の概要から、事業的規模に成長するとどのようなメリットがあるのかまで、これから詳しく説明いたしましょう。

事業的規模とは?

不動産所得が事業的規模として認められると、青色申告特別控除の額が10万円から65万円に増えることになります。

分かり易く言うと、実際の支出を伴わない経費がこれまでよりも55万円多くなるということです。悪い話ではなさそうですよね。

では、どうしたら事業的規模として認められるのかを考えてみましょう。

事業所得と異なり、不動産所得が事業的規模として認められるためには次のいずれかの基準を満たす必要があります。

・ 戸建て:5棟
・ アパートやマンション:10室
・ 駐車場:50台

つまり、投資用の区分マンションを1室購入しても、それでは事業的規模とは認められません。

とはいえ、上記の基準を満たしていなくても、事業的規模として認められることがあります。

事業的規模に匹敵するほどの賃料収入を得ている人は、事業的規模として認められるかどうか税務署に確認してみることをおすすめします。

65万円の青色申告特別控除

これが、事業的規模になって手にする最大のメリットでしょう。

先述のとおり事業的規模として認められると、実際の支出を伴わない経費的な扱いを受ける特別控除の額は65万円に増えます。

「実際の支出を伴わない」というのがポイントです。減価償却費もそうでしたね。

支出を伴わない経費は、いわば他人からもらった領収書を経費にするようなもの。

出費がないにもかかわらず課税対象所得も減らせるため、効率的な節税が可能になるわけです。

そのような特別控除65万円が毎年自動的に認められるなんて、素晴らしいと思いませんか。

家族への給与が経費にできる

配偶者や子供などに支払った給与を青色事業専従者給与として控除できるようになることも、事業的規模で展開することのメリットのひとつです。

これを活用して収入のない妻や子供に給与を支払えば、夫に集中している所得を分散することができ、それが節税につながることも。

ただし、支払う給与には上限が設けられており、いくらでも給与を支払うことができるというわけではありません。

同一生計の15歳以上の家族が、専従者として6か月以上従事するという要件を満たす必要があります。

また、無職の家族に給与を支払うと、配偶者控除や扶養控除が受けられなくなります。そのことも考慮して、メリットがあるかどうかを総合的に判断することが求められます。

物件購入や建物の解体などで大きな出費が生じた年にはそれを全額経費計上し、その年の損益が赤字になる場合は損失を3年間繰り越すことが可能です。

一般的に、事業的規模でない場合は損失を繰り越すことができません。

このように、事業的規模になると多くのメリットが受けられるようになります。

大家を生業にしようと思っている人は、まずはこの事業的規模を達成することを目標にするのが良いと思います。

執筆者:内田 陽一

株式会社aoie代表取締役、合同会社パッサージュ代表、ランドリーム草加八幡町店およびシェローバイクパーク草加産業道路オーナー、ホームインスペクター(住宅診断士) 2014年まで外資系通信機器会社にて通信用集積回路の開発に従事。退職後、それまで兼業で行っていた不動産賃貸業を本業に。5棟41室、北関東を中心に高利回りの物件の賃貸経営に携わる。空店舗を活用したランドリーム草加八幡町店・シェローバイクパーク草加産業道路の経営にも携わる。2018年よりまちづくり会社、株式会社aoieの代表取締役を務める。2018年4月、第1号案件となる「キッチンスタジオ アオイエ」がオープン予定。