厚生労働省の調査によると、2019年(令和元年)の日本の離婚件数は20万8496組だそうです。
世界的にも、アジアの中でもそれほど高いほうではない数字ですが、自分の周りをみても離婚する夫婦は多いように感じます。
5歳区切りの年齢別でみると、男女とも30〜34、35〜39、40〜44歳での離婚がベスト3を形成しており、この年齢層からだとまだ成人していない子供のいる夫婦の離婚率が高いことがうかがえますね。
離婚は結婚よりもパワーが必要だとよくいわれます。
独身のふたりが新たな生活を築くことより、家族として二人以上となった生活を崩す作業のほうが大変なのは当然だろう、と想像できますよね。
夫婦ふたりで話し合いは済んだけれど、身内には報告が必要。結婚の時にあいさつに行ったように離婚の時にも義両親にはあいさつに行くべきなのでしょうか?
- 嫁をもらった立場から、ケジメとして自分で報告が必要かな?
- 誰しも行っているのかな?
- どんな挨拶をすればいい?
- いつすればいいのだろう?
- 義両親とはそれほど交流もなかったのだけれど…….
義理人情を大切にする日本人としては悩みどころですよね?
そんな義両親への離婚時の対応方法を解説してみました!参考にしていただければ幸いです。
離婚をする時に義両親に報告は必要?
報告は必要?必要ではない?
離婚の時に義両親への報告が必要か必要でないかと問われた場合には簡単に二択で考えるわけにはいきません。離婚に至る経過や原因、あなたの心情、義両親との関係性などなど….
状況によって変わってくるので、まずは
- 必要 ・義務
- 報告をしておいたほうがいい
- 報告しないほうがいい
の3パターンに分けて考えてみます!
1.必要・義務
①家の購入や子供の教育費用などで金銭的な援助を受けていた場合
義両親から金銭的な援助を受けていることはよくあります。ローンの途中などの場合には処理の仕方を報告すべきです。
社会人として、金銭的なことに関しては報告を疎かにしてはいけません。その後のトラブルを防ぐためにも必要です。援助を受けていたならお礼の言葉を伝えるのも大人のマナーです。
②離婚後も義両親との関係が続く場合
特に子供がいる場合には考えられることです。大切な娘の子供であり、義両親にとって孫であることはずっと変わりがありません。
どちらが親権を持つにしても「今後も孫がお世話になります」などの挨拶は必要です。子供とおじいちゃんおばあちゃんの関係が良好だったのならなおさらですよね。
③同居していた場合
同居していたのなら必然的に報告することになるとは思いますが……
さすがに黙って出ていくひとはいないですよね?
2.報告しておいたほうがいい
①お礼がしたい場合
結婚生活において義両親にとてもお世話になった。お礼がしたい。それが礼儀だと思う。と考えるならば報告をしましょう。ただ、もう離婚が決定している以上、簡潔にお礼だけにとどめることをおすすめします。
②あなた自身の気持ちに区切りをつけたい場合
一度は家族となった関係なのに何もなしで他人同士にもどるのではあまりに不義理。しっかり挨拶をしないとモヤモヤして前進できない。などの気持ちがあれば報告に訪れたほうがいいでしょう。
3.報告しないほうがいい
①義両親から拒まれた場合
上記《報告しておいたほうがいい》パターンのひとは特に注意です。
たとえあなたが会いたいと思っていても、義両親が会いたがらない場合は意向に添いましょう。離婚原因がなんにせよあなたとはもう会いたくないのです。義両親の気持ちをくみとってください。
② 義両親とは不仲だった、親密ではなかった場合
これはあなたにとっても義両親にとっても煩わしいだけです。離婚したならば他人であり特に義理立ての必要もないですよね。離婚はあなたとパートナーふたりの問題と割り切って良い話です。
③感情的になりそう
あなた方夫婦が話し合いで円満に離婚に合意したのだとしても義両親は納得がいかないかもしれません。我が子可愛さで、あなたへの恨み辛みをぶちまかれるかもしれません。
もしくは原因が妻であり、あなたが感情的になり義両親にあたってしまうかもしれません。そんな危険があるのなら報告は必要ないでしょう。他人になる関係の人とわざわざ険悪になって精神的負担を負う必要などありませんね。
義両親の気持ちを優先しよう
3パターンに分けてみましたが、離婚の原因がどちらにあるのか、どちらからいいだしたのか、義両親も原因の一つなのか、条件によってこの通りには考えられない場合もあるでしょう。
どうすればいいか迷っている時にはあなたがどうしたいかよりも、義両親の気持ちを考えることが大切です。幸せな報告ではないのですから義両親の気持ちを滅入らせ、かつ受け入れてもらえないのであれば必要はないでしょう。
また、それまでの付き合いであなたが言うことに対して義両親の反応が予想できるかもしれません。それを加味したうえで決めればいいと思います。
ただそれまで良好な関係だったのに、離婚が決まった途端に手のひらを返すような応対になったという話も少なからず聞きますので、その覚悟もしておく必要はあるでしょう。
いずれにせよ義両親への報告は基本的にはしなくても問題はないと思って正解です。気持ちの問題です。どうするかはあなた自身の判断です。
離婚が決定。義両親に報告の作法は?
では、離婚は決めた。報告もすることにする。どうするのが正解?
報告のタイミングは?
報告は離婚を決めた時ではなく、すべての協議を済ませてからにしましょう。財産分与・慰謝料・親権・養育費などの取り決めですね。
協議の前ですと話し合いに関与したり、場合によっては離婚回避の説得をされることもあります。
服装は?
スーツが無難ですが、一般的なマナーを押さえてあればカジュアルな格好でも何ら問題はありません。
謝罪は必要?
あなたが原因の離婚で、謝る必要があると思えば謝罪することはあなた次第ですが、あなたへの恨み辛みがその場で膨れ上がるかもしれません。
離婚の事実、協議の結果だけを簡潔に伝えるにとどめることをおすすめします。
妻を同席させる?
必要なしです。実の娘である妻がその場にいることで義両親が冷静にあなたの言葉に耳を貸すことの妨げになるかもしれません。
繰り返しになりますが、事実のみを簡潔に伝えるためにはあなたひとりが望ましいです。