年末年始やお盆など、義実家に帰省する機会は年に何度かあると思います。義両親との関係が良好でも、帰省中に居心地の悪さや精神的な負担を感じることもありますよね。
その理由の一つとして、義実家の環境の問題が挙げられます。
環境といっても、相手の生活サイクルの違いや物の使い勝手の違いなど色々ありますが、今回取り上げるのは「義実家のゴミ問題」についてです。
- 「義実家がゴミ屋敷で不衛生、入ることにも抵抗がある。」
- 「ゴミ屋敷とはいわずとも、物で溢れて生活できない。」
このような理由で、帰省することに悩まれる方も多いです。
今回はそんな悩みを持つ方に向けて、片づけをできない人の心理や、片づけをしてもらうための伝え方、対処法をお伝えします。
義実家は物が多くてゴミ屋敷!片付けられない人の心理とは?
どれだけ片付ければキレイな部屋かというのは、本人の価値観によります。
しかし足の踏み場もないほど物が散乱したり、賞味期限切れの食べ物など捨てられるはずの物を放置するといった、生活に支障をきたすレベルになると話は変わります。
そういった生活を続けるのには、確実にその人なりの理由があるのです。
では、なぜ片付けられないのか?理由や心理についてお話していきます。

片付けられない人の心理や考え方~ゴミ屋敷になる経過~
どうして手に負えなくなるほどのゴミ屋敷になってしまうのか。
片付けられない人の心理や、そこに至るまでの経過を3つお伝えします。
もったいなくて物が捨てられない。
幼少期に貧困な家庭で暮らしたり、戦後などの物資が不足していた時代に生まれた世代には、物を捨てることをもったいないと思いため込んでしまう方もいます。
現在は恵まれていても、そういった経験から何かを捨てる(失う)ことに、罪悪感を感じてしまうのです。
新聞紙や使い終わったティッシュ、食品トレーなどにも、
「なくなった時に困る」
「いつか使うかもしれない」
といった小さな罪悪感の積み重ねから、ゴミ屋敷になってしまうのです。
発達障害や身体的な問題によるもの
本人が、「ADHD(注意欠陥・多動症候群)」や「ためこみ症」といった、精神的な特性を持つ場合があります。
ADHDは、物事に集中することが難しくなったり、片付けなどの作業が苦手になるなどの症状が現れます。ためこみ症は、文字どおり大量のものをためこむ疾患です。
幼少期の親子関係や、人生のどこかでトラウマ体験をすることで、それにまつわる物に執着するようになるのです。
パートナーや親の管理下にあれば、症状に気づかずに生活できるものの、死別により一人になってから顕著に表れる、といったこともあります。
また、高齢者の方は足腰や手足のしびれといった身体的な問題で片付けられない場合もあります。体が思うように動かなければ、片づけやゴミ捨てには相当な労力がかかります。
最初は気にしていても、ゴミの多い状態に慣れてしまって、住んでいる本人はそこまで深刻に考えていないケースもあります。
ストレスや孤独感を抱えている
仕事や育児による過労で、掃除をする時間と余裕が物理的にない場合もあります。
また、配偶者との別れや子どもの独立によって、家族のいない孤独感から物を溜め込む人もいます。
こうした人たちは、
- 「すっきりした部屋にいると孤独を感じてしまう」
- 「古い物や壊れている物にも思い出を感じて捨てられない」
といった理由から、片付けることに抵抗をもってしまうのです。
義実家に片づけをしてもらえるよう、傷つけずに伝える方法
家が物で溢れた状態では、火災が発生するリスクや、風邪をひきやすくなるなどのリスクが伴います。
子供を連れていくのであれば尚更、キレイで清潔な状態にしてほしいところです。
しかし相手が義実家となると、伝え方にも気を使いますよね。
この項では、義実家の両親に掃除をしてもらうための、傷つけない伝え方やタイミングについてお話していきます。
片付けてほしいことを傷つけずに伝える方法。誰にどんなタイミングで伝える?
片づけてほしいことを伝える時に最も重要なことは、「聞くことと、相手の感情を動かすこと」です。
直接「片付けて!」と言うだけでは、相手は自分の家のことなのに責められている気持ちになってしまいます。
誰かに要求をするときは、その人の関係性や価値観を理解したうえでしなければいけません。
では、どのように手順を踏んでいけばよいのか、お話ししていきますね。
まずは相手の話を聞く
初めから片づけの事に触れずに、遠回しに家が汚れていることに繋げられる話題を出しましょう。
- 「最近、体調は崩しやすくなっていませんか?」
- 「何か生活に困ることはありませんか?」
などです。
ここで相手の近況を理解したうえで、話を進めることが出来ます。
理解してくれている、という相手の信頼感を得ることにおいてもメリットがありますよ。
相手に考えてもらうきっかけを作る
相手の話を聞いたら、
- 「家の子供も風邪っぽくて…」
- 「最近火事(地震)が起こって、物が倒れることが心配で…」
など、やんわりと片づけの話に持っていきましょう。
そこから義実家での話に繋げ、相手に考えてもらうきっかけを作ります。自分で考えることは、ただ人から言われるよりも納得して受け入れやすくなります。
自宅で生活することのリスクを、一緒に考える形で相手に気づいてもらうのです。
相手のモチベーションの上がる言葉をかける
相手に気づいてもらえたら、そこで初めてあなたの気持ちを伝えましょう。ここでも「片付けて」と突き放すのでなく、寄り添う話し方が重要です。
- 「掃除をすると、気分転換になるし体調もよくなるみたいですよ」
- 「片付ければ、火事や地震で助かる可能性が上がりますよ」
などです。
ということを念頭に置いて話をすすめていきましょう。
また、家族に協力してもらうことも有効ですが、あまり大人数で囲ってしまうとプレッシャーになりかねません。
- 「息子(孫)もこういったことで、本気で心配していたんです」
と、落ち着いて話の出来る関係性でなければ、こうして一言添えるくらいがいいでしょう。
義実家の片付けは手伝うべき?
話すきっかけを作り、義両親が片づけに対して少し前向きになってもらえたとします。とはいえ、一度酷い状態になってしまった家をキレイにするには大変な労力が必要ですよね。
相手の体調や状況によって、自分達が率先して協力しなければいけない時もあります。
そんな中で、義実家の片づけは手伝うべきか?
実際に手伝う場合の負担や費用、何をすればいいのかを具体的にお伝えします。
家族が片付けるとどんな負担があるの?費用や日数、するべきこと
片づけを手伝うべきかどうかは程度によります。
しかし、例えば「入ることに抵抗があるほどの汚さ」になると、快適に過ごせるまでキレイにするのは絶対に一人の力では不可能です。
親族や友人、清掃業者などの協力がないと、一人の手では負えないと考えてください。
ここからは家の状態を「物があふれて足の踏み場がない一軒家」と仮定して、身内のみで片づけをする場合と、清掃業者に頼んだ場合の必要な手順や費用についてお話していきます。
身内のみで片付ける場合
1.人手と予定の確保
まずは「人手と予定の確保」を行います。家族や友人など最低でも3人以上を呼び、2~3日スケジュールを押さえてください。
GWや年末などのまとまった連休に行うことが、モチベーションも落とさず効率的です。それが難しい時は、みんなで集まれるときに1部屋ずつ片付けていきましょう。
2.道具の準備
次に行うのは「道具の準備」です。必要なものは以下のようになります。
- マスクやエプロン、軍手などの衛生用品。
- ゴキブリ駆除剤、蚊取り線香などの害虫対策。
- 100枚以上のゴミ袋。
- ガムテープや紐、割れ物を包む新聞紙など梱包資材。
- ほうき、雑巾、洗剤やバケツなどの掃除用具。
基本的には、一般家庭で用意できるものばかりなので、全て集めるのに1万円程度あれば充分かと思います。
ただ、あまりにもゴミが多い場合は、軽トラックなどの運搬する車が必要になります。運転手や車両が用意できない時、ここだけ不用品回収業者に依頼するなどの対応をしましょう。
3.片付けに入る
片づけの手順は、「必要なものの書きだし」「害虫駆除」「ゴミ捨て」「仕分け」「掃除」の順番です。
まずはうっかり捨ててしまわないように、必要なものの書きだしを行って下さい。霧状の害虫駆除剤を用いて対策をしたら、一目でゴミと分かるものの処分をしていきます。
玄関やトイレなど、狭い場所から片付けていくことをおすすめします。
ゴミが片付いたら、仕分けを行います。
しかしここで気を付けてほしいのが、仕分けとは言え「ほとんどは捨ててしまう」気持ちで行うことです。
1年以上使っていないかどうかを目安に、処分をしてください。
仕分けが終わったら、ほうきや雑巾で掃除をして片付けは完了です。
以下の動画では、散らかった部屋の片づけを分かりやすく行っているので、よければ参考にしてみてください。
【片付け苦手な方必見】繰り返し見れる効率よく部屋の片付け方法
清掃業者に頼んだ場合
清掃業者に頼む場合、部屋の多さや作業人数によって大きく変わります。
以下の表を参考にしてください。
間取り | 作業人数 | 相場 |
---|---|---|
1K ~1R | 1~2名 | 3万~8万 |
1DK~3LDK | 3~8名 | 5万~50万 |
4LDK | 4~10名 | 22万~70万 |
片付け費用の相場は3万円~70万円程度です。
清掃業者はプロのため金額はかかりますが、自分達で片づけを行うよりはるかに効率的で丁寧に行ってくれます。
ですので、かかる日数や時間もはるかに短くなります。
作業内容を指定して、あとのことは自分達で行うなどの工夫をすれば経費を抑えることも可能です。
こちらの清掃業者のサイトで無料見積もりをしているので、まずは相談してみることもおすすめです。
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義実家が汚れていて帰省をしたくない!角を立てずに断る方法は?
前の項では、片付けに前向きになってくれた場合の話をしていきました。
しかし、当人たちが話は聞いても頑なに掃除をしない。聞き流されてしまう場合ももちろんあります。
問題が解決しないのであれば、こちらも距離を置きたいのは当然の話です。
次の項では、もうこれから帰省はしたくない、子供も連れていきたくないといった方へ、対処法と伝え方をお話していきます。
義実家に帰りたくない、子供を行かせたくない場合の対処法
まずは第二項でお話しした、“片付けてほしいことを傷つけずに伝える方法”で相手の話を聞きます。
それでも相手がきく耳を持たない場合は、自分が距離を置くしかありません。何十年も生活してきた環境を簡単に変えることはできません。
パートナーには事情を話し、物があふれる部屋に子供を連れていくことの危険性と、自分は行けないことを伝えましょう。
パートナーに理解してもらえない状況であれば、まずは自宅から清潔にし、キレイな部屋で生活することの快適さを伝えましょう。
時間はかかりますが、相手の価値観を変えるには根気が必要です。
また、どうしても義両親に会う機会が必要であれば、相手をこちらの自宅に呼んだり、別の場所で会うことで対応します。
「自分は義実家に行けないが、自宅に呼ぶことや、迎えに行くことまでならできる」
と、一方的な要求でなくお互いの妥協点を探すことが大切です。
まとめ
以上が、汚い家を片づけができない人の心理、伝え方や対処法になります。
では最後に、この記事のポイントをおさらいしていきます。
- 片付けられない人には、孤独感やストレスなど心理的な要因が大きく、時間をかけて培われた結果なので、すぐ改善することは難しい。
- 誰かが嫌悪する程の汚さの部屋を、一人で片付けるのは不可能。身内や清掃業者の協力は必須であり、かかる金額や日程はそれぞれで変わってくる。
- 義実家に行くことを断るときは、パートナーには事情を伝え、自宅や別の場所で会うことを提案する。
はじめにお話ししたように、どれだけ片付ければキレイな部屋かというのは、本人の価値観によります。
ただ、義実家は定期的に尋ねる場所ですから、目をつぶるにも限界がありますよね。自分の家ではないので、できるだけ相手の話を聞いていく形で考えてもらうことが理想です。
わがままだと誤解されないよう、落ち着いて話すことを意識してください。もし義実家と関係を保ちつつ、自分の思いを伝えたいとき。
義実家以外でも、片付けられない人に対して話をしたいときにも、本記事を参考にしていただければ幸いです。
第3項でもお伝えしましたが、家の片づけをする際に清掃業者を検討する方もいらっしゃると思います。
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