「父親の介護をしたくない」
「嫁いだけど親の介護をしなければいけないの?」
「介護はしたくないけど親の面倒をみない罪悪感がある…」
父親の介護をしたくないけど、親の面倒をみない罪悪感で気持ちがもやもやしていませんか?
「介護をしたくない」「だけど罪悪感がある」このように悩んでいる人は大勢います。
私は10年以上介護士として働き、「介護に関する罪悪感」を持っている家族や同僚の話を聞いてきました。
この記事では以下3つのポイントを、老人ホームで働いていた私の経験も交え解決していきます。
- 父親の介護はしなければいけないのか?
- 介護をしたくない罪悪感の対処法
- 父親に老人ホームの利用を提案する方法
10分程で読める記事ですが、書いてあることを実践すれば罪悪感や悩みが解決されることでしょう。
それではさっそくいきましょう。
実の父親の介護拒否ってあり?義務はあるの?
結論から申しますと、子供には親を介護する義務があります。
「嫁いだから」「離れて暮らしている」このような場合でも、親を介護する義務はなくなりません。
親の介護の義務があるのは、「介護が必要な人(要介護者)」の「親」「配偶者」「兄弟姉妹」「子」「孫」等の直系の血族です。
例えば、要介護者が父親だとします。
介護の義務が発生するのは、要介護者の配偶者である母親、父親の子供であるあなたと兄弟姉妹。父親の両親、兄弟姉妹も介護の義務があります。
民法877条「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養する義務がある」とあります。
出典:e-Gov法令検索
実の子供が父親の介護をしたくない理由5選
どのような理由で実の子供が父親の介護をしたくないのでしょうか?
介護をしたくない理由を5つご紹介します。
- 介護自体したくない
- 自分の時間がなくなる
- 父親と仲が悪い
- 兄弟姉妹ばかりひいきしていた
- 父親からの暴力や虐待を受けていた
介護自体したくない
- 「食事の支度や介助が大変」
- 「トイレやオムツの交換はやりたくない」
- 「親が認知症になったらどう接すればいいかわからない」
などの理由で介護をしたくない人は大勢います。
自分の時間がなくなる
食事・洗濯・歩行が不安定ならそばに付き添い歩く。
トイレでのズボン等の上げ下げのお手伝い。
寝たきりになった場合はオムツ交換。
定時に体の向きを変え、褥瘡(床ずれ)にならないよう注意する。
このように介護生活は時間がいくらあっても足りなくなります。
父親と仲が悪い
ただでさえ介護をするのは大変です。
親とはいえ、仲が悪い人の介護をしたくないのはもっともです。
兄弟姉妹ばかりひいきしていた
子供の頃から兄弟姉妹ばかりひいきして、自分はかまってもらえなかった。ほったらかしにされていた。
こちらのケースも多いです。
父親の介護の話を振られたら「介護?兄弟姉妹の誰かにたのめば?」と言いたくなる気持ちもわかります。
父親からの暴力や虐待
悲しいことですが、父親からの暴力や虐待を受けていた人は少なくありません。
子供は親を選ぶことはできません。いくら介護の義務があるとはいえ、拒否したいのは当然だと思います。
親の介護の話になると、子供の頃からの思いや不満が出てきます。
親とすれば「そんなつもりじゃなかった」 と思っていても、子供が深く傷つき大人になっても忘れられず介護拒否をするケースがあります。
介護したくないことをどのように父親や母に伝える?
父親の介護を断る前に、ご主人とあなたの味方になってくれそうな兄弟姉妹、親戚に話をしてください。
味方が多ければ、万が一の場合でもフォローしてもらえる可能性があります。
断るタイミングは早めに言っておいたほうが良いでしょう。
父親が急に介護が必要になり、あなたに介護の要請がきて断ったとします。
「『お父さんの介護をしない』なんて聞いていない!」「あなたがお父さんの介護をすると思っていた!」など、面倒なことになる可能性が高くなります。
面倒なことを避けるためにも、早めに「私はお父さんの介護はしません」と伝えておきましょう。
では「どのように断ればいいか?」例文を用意しましたので参考にしてください。
例文1
例文2
例文3
母や家族が怒ってしまったらどうする?
「私はお父さんの介護をしない」と伝えて、両親、夫、兄弟姉妹が怒ってしまっても「介護はしない」と自分の意見を通してください。
両親や兄弟姉妹はあなたの性格や考えを知っています。
あなたが優しい人なら「怒れば言うことをきく」と考えているかもしれません。
これからの人生を介護生活で苦しみたくないのなら、怖くても「介護はしない!」と両親、夫、兄弟姉妹に伝えてください。
介護をしないことへの罪悪感はあるが気持ちの整理がつかない
「絶対に父親の介護をしたくない!」と思っていても、「親の介護をしない」罪悪感を持ってしまいますよね。
なかなか気持ちの整理がつかず「罪悪感でつらい」人に、ためしてもらいたい対処法をご紹介します。
- 罪悪感や悩みを紙に書き出す
- 信頼できる人に話をする
- 心のバランスを崩しそうな時はカウンセリングや心療内科に受診する
- 介護の悩みは専門家に相談をする
罪悪感や悩みを紙に書き出す
罪悪感や悩みを紙に書き出し読んでみましょう。
頭の中だけで考えていると、罪悪感や悩みがふくらんでしまいます。
紙に書き出し文字にすると、 自分の罪悪感や悩みを目で見ることができます。
文字にして「どんなことに罪悪感を感じ悩んでいるのか」一歩離れた目線で自分の考えを見る
これだけで気持ちがかなり楽になります。
信頼できる人に話をする
信頼できる親戚や友人、同じような経験のある人に話しをしてみましょう。
人に話すことで、気持ちが落ち着いたり、自分の考えが整理されたりします。
心のバランスを崩しそうな時はカウンセリングや心療内科に受診する
介護に関する悩みは、自分が思っている以上に心が疲れてしまいます。
「介護をしたくない罪悪感・悩み」で心が疲れて日常生活に影響が出そうな場合は、カウンセリングや心療内科に早めに受診することをおすすめします。
介護の専門家に相談をする
「介護に関する罪悪感」「老人ホームに関する不安」は介護の専門家に相談してみましょう。
介護の専門家は、多くの家族の相談を受けています。
豊富な知識と経験で、あなたが納得できるアドバイスをしてくれます。
もし親子の仲が悪く「自分が親の介護をしたら虐待してしまいそう…」と悩んでいたら「親子仲が悪く虐待してしまいそう」と率直に専門家に相談をしてください。
恥ずかしいことでも、悪いことでもありません。
親子仲が悪いケースは本当に多いです。
介護士時代に親子の不仲による虐待のケースを見てきました…。
「父親の介護は無理」「虐待しそう」と思ったらまず、専門家に相談して老人ホームの入所を検討してください。
それが、あなたと親にとって幸せに暮す方法だと思います。
父親の介護に困ったら専門家に相談がおすすめ
- 父親の介護をしたくない
- 誰も介護をする人がいない
- 将来老人ホームに入ってほしいけど、よくわからない
父親の介護はしたくないけれども、放っておくわけにはいかない。
このような場合は介護の専門家に相談してください。
経験豊富な専門家が良いアドバイスをしてくれますし、どのような老人ホームがいいか丁寧に説明をしてくれます。
そもそも老人ホームを利用することで、親や家族にどのようなメリットがあるのでしょうか?
これから老人ホームを利用するメリットをご紹介したいと思います。
親にとってのメリット
- 家族以外の人との交流が増える
- 様々なイベントがあり、生活に変化や刺激を受ける
- 介護士等、専門家による質の高いサービスを受けることができる
- 24時間体制で、見守り、ケアを受けられる
家族にとってのメリット
- 24時間体制で職員が対応しているので、親の健康や安全への心配事が少なくなる。
- 介護による肉体的、精神的な疲労が減る。
あなたにとってのメリット
- 親の介護をしなくていい
- 老人ホームに入所させているので介護の義務をはたしている
このように介護の必要な親が健康で安全に生活するには、老人ホームはとても良い環境と言えます。
そして、親が老人ホームに入所していることで、介護をしていない罪悪感から解放されます。
なぜかというと、「介護ができないあなたに代わり、老人ホームの職員が親のお世話をしてくれている」からです。
老人ホームに入所させていることは「介護放棄」「介護をしない」ことではありません。
「親の介護をしたくない」など、介護に対する不安や悩み、疑問、があったら専門家に相談することをおすすめします。
介護老人ホームの種類や費用相場は?
「老人ホーム」にはいろいろな種類の老人ホームがあります。
サービスの内容や費用も様々です。
- どのような老人ホームがあるの?
- どれくらいお金が必要?
- 在宅介護と老人ホームに入所のどちらがいいの?
などの疑問に、これからお答えしたいと思います。
介護保険施設
特別養護老人ホーム
常に介護が必要な人を対象とし、日常生活の支援や機能訓練、療養上の世話を受けられます。
介護老人保健施設
家庭への復帰を目指して、医師、各種専門家によるサービスやケアを受けられます。
ただし、老健は在宅復帰を目指す施設なので、入所期間は基本的に3ヶ月となっています。
介護医療院(介護療養型医療施設)
長期の療養が必要な人を対象に 、身体の介助や生活援助。
日常的な医学管理や看取り、ターミナルケアを提供しています
有料老人ホーム
有料老人ホームは、介助付き、住宅型、健康型に分けられます。
食事、介護、洗濯、掃除等の家事と、健康管理のうちいずれかを受けられます。
「老人ホーム」に入所するにはいくら必要か。月額どれくらいの利用料がかかるのか?
「特別養護老人ホーム」と「有料老人ホーム」では費用はどれくらい違うのかをくらべてみました。
特別養護老人ホーム | 有料老人ホーム | |
---|---|---|
入居一時金 | なし | なし~数千万円程度 |
月額利用料 | 10万円~15万円程度 | 10万円~40万円程度 |
入居一時金は 施設を利用するための前払家賃です。
「特別養護老人ホーム」や 「介護老人保健施設」 などの公的な施設では必要ありません。
入所一時金が必要となるのは民間企業が運営する「有料老人ホーム」です。
老人ホームを利用するには毎月利用料が必要になります。
もし親の年金や老後資金でカバーできない場合はどうすればよいのでしょうか?
まずは兄弟姉妹と話し合い、親の家計や資産を見直し、足りないお金の負担をどうするか決めましょう。
両親に持ち家があるのなら、「リバースモーゲージ」と言う自宅を担保に融資を受けられる制度もあります。
老人ホームを利用するとお金はかかります。
しかし、 在宅介護はお金の他、介護をする人に負担がかかります。
在宅で介護をすると、フルタイムで仕事をするのは困難になります。
具合が悪くなったら病院に連れて行くため会社を早退・お休みをしなければいけない。
このようなことが頻繁にあると、会社にいづらくなるかもしれません。
また、夜間の排泄やオムツ交換など生活が不規則になり体調不良になる恐れがあります。
体を壊すと普段の生活に支障も出ますし、通院治療にかかるお金も必要になります。
お金、時間、健康を考えると老人ホームを利用してもらった方が長い目で見ると得かもしれません。
父も母も納得する老人ホームとは?
これから良い老人ホームを選ぶ際のポイントをご紹介したいと思います。
- 施設全体が明るくて雰囲気が良い
- 職員の受け答えなどの対応が良く身だしなみが整っている
- 入居者の服装や髪型が整っている
- 入居者の表情がいきいきしている
- 入居者と職員が良い関係を築いている
良い老人ホームにはこのようなポイントがあげられます。
「明るくて雰囲気が良い」「職員の対応が良い」そして、「入居者の表情が良く、職員と仲良くしている」「 入居している人がのびのびと暮らしている」入居者が多い老人ホームは、施設での生活が快適な証拠だからです。
反対に、建物や設備が新しくても「職員の感じが悪い人が多い」「入居者の表情が暗い」「職員が威圧的」 このような施設は良老人ホームとはいえません。
「入居者の活気がない」「職員の感じが悪い人が多い」施設は絶対に避けるべきです。
良い老人ホームを選ぶには詳しい人から話を聞くことが大切です。
「周りに詳しい人がいない」 場合は専門家に相談し、よく話を聞くことがベストと言えます。
介護したくない!と思ったら「シニアのあんしん相談室」の利用一択
- 父親の介護はしたくないけど放っておくわけにもいかない
- 老人ホームに入所するにはどうすればいいの?
- 老人ホームがいっぱいあって何を基準に選べばいいかわからない
いざ老人ホームの利用を考えると、施設の数の多さに驚くと思います。
そんな時にあなたの味方になってくれるのが「老人ホーム資料一括請求サイト」です。
老人ホームの資料を一件ずつ取り寄せなくても、自分の地域や希望に沿った老人ホームを探すことができます。
その中でも老人ホーム資料一括請求サイトの中でもおすすめできるサイトが「シニアのあんしん相談室」です。
「シニアの安心相談室」は運営実績15年、 相談実績が6万件を超え、サイトに掲載されている施設の数は4898件老舗の「老人ホーム案内サイトです」
「シニアのあんしん相談室」は
- 入居相談
- パンフレット・資料の一括請求
- 見学の予約・手配
- 見学の同行
- 体験入居の予約・手配
- 転居相談
上述の内容を無料で相談することができます 。
自分で資料請求や老人ホーム選び 、見学や体験入居の予約・手配をするとなると大変な手間と労力がかかります。
「シニアのあんしん相談室」は資料請求や老人ホーム選び 、見学や体験入居の予約・手配を無料でしっかりサポートしてくれるので安心です。
資料請求やどのような老人ホームが良いのかなど、わからないことや不安があったら「シニアのあんしん相談室」に相談することをおすすめします。
老人ホーム資料一括請求サイトを利用された方の感想や、どのような気持ちで利用しているのかをご紹介します。
お姑ちゃんの有料老人ホーム
探し、始まり始まり^_^
資料請求したら次の日にドバーッと来ました。早い!スピード感最高。さて、これから何やる?次回へ続く。#病院退院したらどこへ#介護必要な場合#オーバー90’
— SoToYo (@SoToYo2019) January 25, 2021
入院して寝たきりになる母のために老人ホームの本を買って読んだり、実家周辺の老人ホームに電話して資料を請求したりしてたら、精神的に疲れてしまった。まだまだ、これからなのに、先が思いやられる。
— エス氏 (@ayusa02) March 22, 2018
老人ホームの選定と資料請求で精神をすり減らし疲れた。
ネットで提示されている値段と実際がどれほどの乖離があるのかによって入れられるかが変わってくるのが辛いところだね。金が無くて溜息しか出ない。何度も言うがまともな家庭に生まれたかった。— まに彦 (@manifico24) November 24, 2018
介護老人ホーム利用を父にうまく提案する方法
老人ホームの利用をすすめるタイミングは、父親がケガや体調を崩した時が良いでしょう。
ケガや体調が良くない時は、自分の体のことや将来について真剣考えることができます。
将来の生活を考えて「老後を安全で快適に過ごせる環境である老人ホームで過ごしてはどうか?」と提案をしてください。
「この先、ケガや体の具合が悪くなったことを考えて老人ホームで過ごすことを考えたらどう?24時間体制で職員がいるから具合が悪くなっても安心できるし、部屋もバリアフリーで、安全面にも気をつけてある。
昔の老人ホームと違いプライバシーを大切にし、快適でゆっくりと過ごせる場所になっている。季節の行事や、イベントもあるから楽しみもできる。これから先のことを考えて、安全に暮らしていくため老人ホームでの生活を考えてみて」
このように老人ホームでの生活のメリットを説明し、老人ホームへの入所を提案してください。
参考までに介護職員の本音という動画をご覧ください。
「親を老人ホームに入れることは悪ですか?」介護職員の本音
まとめ
長くなってしまいましたが、記事のポイントをまとめました。
- 「嫁いでも」「離れて暮らしていても」子供には親の介護をする義務がある
- 親の介護を断る前に、ご主人と味方をしてくれそうな兄弟姉妹、親戚に話をしておく
- 「介護をしない」意思は早めに伝える
- 罪悪感がある時は紙に書き出し自分の気持ちを客観的に見る
- 信頼できる兄弟姉妹、親戚に話をする
- 罪悪感や悩みで心が疲れてしまう前にカウンセリングや心療内科に受診する
- 介護について困ったときは「シニアのあんしん相談室」の無料相談の利用がおすすめ
子供の頃からの親子関係で「父親の介護はしたくない」と思っている人は大勢います。
そして「父親の面倒はみたくないけど、親を見捨てるようでつらい」と感じている人が多いのも事実です。
この記事でご紹介した「自分の気持ちを紙に書く」「信頼できる人に話をする」「カウンセリングや心療内科に受診する」「介護の専門家に相談する」など、自分の気持ちを整理し軽くするために、上述した内容を参考にしてください。
「親の介護をしたくない…」「老人ホームに入所させたほうがいいのかな…」など、介護について悩んでいたら、少し勇気を出して「シニアのあんしん相談室」の無料相談に電話をしてください。
きっと納得できる提案をしてくれます!
「シニアあんしん相談室」
- 0120-371-652
- 【平日・土日祝】9:00~18:00
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