老人ホームに入居している親が金銭トラブル!?どのように対応する?


先日、福岡市内の老人ホームに入居していた女性の口座から、計1140万円が複数回にわたって引き出されていた、というニュースを目にしました。

この事件は金額もあまりに多額なのですが、老人ホームに親が入居すると、金銭管理という問題も出てくるのだな、とふと思いました。

私は現在40代後半、中高生の子どもが2人、子どもたちは手がかからない年代になってきましたが、親の介護を考え始める時期に差し掛かっています。

私の親・夫の親ともに私たちとは別居、今のところ元気でいてくれているので、正直なところ、まだ親の介護については現実味がありませんでした。

このニュースを見るまでは。

実際に金銭トラブルに巻き込まれてからでは遅いのでは?

そんな焦りが生まれた私は、老人ホームでの金銭トラブルについて調べてみることにしました。

この記事では、老人ホームでの金銭トラブル事例とその対処方法・相談先についてご紹介します。

後半では、トラブルに巻き込まれた親への接し方についても触れています。

実際に、老人ホームに入居されている親が金銭トラブルに巻き込まれてしまった!

そんな私と同年代の方のお悩みを解決できる内容となっています。

老人ホームの金銭トラブル事例5選! その1:入居一時金の返還金が少ない!

ケース1

長期入院することになったため老人ホームを退去することになったが、入居時一時金の返還金が思っていたよりも少なかった。

ケース2

入居10日目に亡くなった。「入居後90日以内の契約解除の場合は全額返金するが、死亡の場合は返金できない」と言われた。納得できない!

有料老人ホームの費用には月々支払う月額費用のほかに、入居時に支払う入居時一時金があります。

施設によって「入所金」「入居契約金」など、呼び方もいろいろです。

この入居時一時金は一定期間の賃料の前払金の意味合いがあり、入居時に一部が初期償却されたあとは、償却年数で償却され、退去時に残金が返還されるのが一般的です。

その額や償却方法も決まりはなく、老人ホームによってさまざま。

トラブルが多く発生しているのが現状です。

ここで皆さんに覚えておいていただきたいのが、入居時一時金の「90日ルール」です。

『契約から概ね90日以内の契約解除の場合、施設は入居時一時金を全額返還しなければいけない』

「全額」となっていますが、契約解除までの利用期間にかかった費用(利用料や原状回復費用)を施設側が差し引くことは認められています。

実際には全額返還されるわけではありません。

ケース2のように、利用者本人が90日以内に死亡した場合、ルールを適用する業者と適用しない業者があることも要注意です。

老人ホームの金銭トラブル事例5選! その2:パンフレット月額費用と実際の請求額が違う!

パンフレットの月額費用は18万円となっていたのに、請求されたのは24万円だった!

これは、老人ホームによって月額費用に含まれるサービスが異なることが原因の一つです。

消耗品や日用品の代金、レクリエーションにかかる費用など、利用によって変動するものはパンフレットに記載されていない場合もあります。

月額費用に含まれるサービスは何か、パンフレット以外にかかる費用は何があるのか、入居前に詳しく聞いておく必要があります。

老人ホームの金銭トラブル事例5選! その3:退去時に原状回復費用が発生!

ケース1

退去時に、クロスの張替えやハウスクリーニング代を請求された!入居時には特に説明はなかったのに。入居前からあったキズ・汚れまで含まれていれたが、入居時の立ち会いもなかったため証明することもできなかった。

ケース2

退去時に全額返還すると言われていた入居時一時金から、ハウスクリーニング代などが差し引かれていた。

賃貸物件に住んだことがある人なら、退去時に原状回復費用がかかる場合があることはご存知ですね。

老人ホームも同様の費用が発生することが多く、原状回復費用をめぐるトラブルが発生します。

契約前に施設への確認や、重要事項説明書・契約書といった書類の確認が不可欠です。

老人ホームの金銭トラブル事例5選! その4:金銭管理をめぐる職員とのトラブル

ケース1

入居者から預かった小口現金を入居者・職員双方で管理していたが収支が合わず、職員が不足分を補填。入居者家族との関係が悪化してしまった。

ケース2

入居者がお金を使いすぎではないかと家族が不審に思い、職員へ苦情をいれた。

日頃、親の面倒を見てもらうことになる職員との関係が悪化すると、安心して親を預けられるのか、心配になる事例ですね。

老人ホームの金銭トラブル事例5選! その5:ほかの入居者とのトラブル

ケース1

ほかの入居者とお金の貸し借りが発生した。後日、お金は返したのに、「返してもらってない!返せ!」と言われてしまった。

ケース2

認知症の入居者が間違えて、ほかの入居者の部屋からお金を持っていってしまった。

お金の貸し借りは、老人ホームへの入所に関わらず、普段から気をつけたい事例ですね。

ケース2は、自分の親が認知症の場合も、また非常に悩ましい事例です。

 

上に挙げた5つの事例のうち、その1~3は施設に支払う金銭に関するトラブルで、実は事前の準備で回避可能です。

回避方法は大まかに以下の2つ。

1.説明会・施設見学への参加

⇒ 入居時に必要な費用・毎月必要な費用・退去時にかかる費用や、パンフレット以外にかかる費用は何か、十分に説明を受け確認をしましょう。

チェック項目をあらかじめメモしておく、などの準備も欠かせません。

2.重要事項説明書や契約書は内容をよくチェックし、入居後は大切に保管

⇒ 事前に関係書類を入手し、十分に検討のうえ、不明な点があれば職員に確認をしましょう。書類一式は入居後も何かあったら確認できるよう、退去まで保管しましょう。

トラブルが生じてしまった場合の相談先は以下3つ。

  1. 老人ホームの相談窓口
  2. 最寄りの消費生活センター
  3. 法テラス

まずは①に申し出、納得がいかなければ②、③という順がいいですね。

では、その4・5のような、日常使う現金にまつわる金銭トラブルの場合はどうでしょうか?

老人ホームから親の金銭トラブルについて相談があった場合の対処方法・相談先は?

まずは、施設側と家族でお互いに何ができるか相談しましょう。

その次の段階としては、第三者のちからを借りる方法を考えます。

老人ホーム入居後も、自分のお金を使ってホーム内や外出先で買い物ができる自由があるのは、入居者にとって決定権があり、自分自身の尊厳を感じられるでしょう。

私としては、できる限り任せてあげたいな、と思うと同時に、心配な気持ちもあります。

反面、老人ホーム側の管理がどうなっているかというと、老人ホームによって対応は異なっているのが現状です。

小口現金として管理するホームもあれば、プライベートとして入居者本人に全て任せているホームもあります。

親御さんの老人ホームでの管理方法を確認した上で、お互いに何ができるのかを話し合いましょう

ただ、すでにトラブルが起きてしまっているということは、この二者だけでは解決が難しいかもしれません。

その次の方法としては、この2つです。

  1. 成年後見制度
  2. 日常生活自立支援事業

1.成年後見制度

家族が成年後見人となることもありますが、弁護士など専門家が成年後見人に選ばれるケースが7割超。

家庭裁判所に申し立てをし、家庭裁判所が選任します。

成年後見人は本人の財産管理ができます。

報酬の目安は月額2~6万円が相場です。

参考:成年後見人等の報酬額のめやす-東京家庭裁判所立川支部(PDF)

2.日常生活自立支援事業

認知症など判断能力が不十分な人を対象とした制度で、老人ホーム入所後も利用可能。

社会福祉協議会の専門員・生活支援員がお金の出し入れや通帳の管理などを手伝ってくれる制度です。

相談は無料。

サービスは有料で受けることができ、料金は各社会福祉協議会によって異なります。

1回1200円程度というところが多いです。

各市町村の社会福祉協議会が窓口になります。

参考:日常生活自立支援事業パンフレット-社会福祉法人 全国社会福祉協議会

親はトラブルの重大さを認識していない!どう伝える?

あきらめずに何度も伝える!  ほかないと私は思います。

そのためにも、まずはできるだけ施設に行って話を聞いてあげましょう。

親は「自分だけ施設に入っている」と悲観的に思い込み、家族に対して疎外感を抱いている場合もあります。

1年ほど前、私の母親と叔母3人で老人ホームを訪れました。

たずねたのは、母方の祖母のいとこにあたる女性です。

私自身は面識がありませんでしたが、「今のうちに会っておこうかな」という母親の発案で一緒についていくことになりました。

その方は認知症で、母や叔母のことも分かるような、分からないような感じでした。

ただ、娘さんがおっしゃるには「今日はよくしゃべるわ。嬉しいみたい」。確かに、母・叔母の子ども時代について思い出しては、話をしてくれていたのが印象に残っています。

遠縁の私たちの訪問でさえ、こんなに喜んでくれるのであれば、身近な家族の訪問はより嬉しいはずです。

まずはこちらの話を耳に入れてくれるような態勢づくりから始めましょう。

信頼できる職員の方がいれば、その方の力を借りるのも一つですね。

年を取るとどうしても、かたくなになりがちです。

ゆっくり、優しく、丁寧に。

どうしてほしいか伝えていきましょう。

最後に

老人ホームに入居している親の金銭トラブルについて、ポイントは以下5つ!

 

  1. 施設に支払う費用に関するトラブルと日常使う現金に関するトラブルがある。
  2. 日常使う現金に関するトラブルの解決にはホーム側との連携が重要。
  3. 本人に代わって財産管理ができる成年後見人制度
  4. お金の出し入れや通帳管理をお願いできる日常生活自立支援事業
  5. 親に会いに行って話を聞くことが、トラブル解決にも効く!

親の介護が始まっていない私からすれば、介護の上にさらにトラブルなんて…途方に暮れそうな話でした。

でも、自分1人で何とかしようとするから途方にくれるんですよね。

相談先はたくさんあります。

どうか抱え込まずに、上手に周りを頼りましょう。

施設に支払う費用についてのトラブルが回避可能と先述しましたが、老人ホーム選びは、事前の準備・比較検討が重要です。

やっぱり別の老人ホームがいいのでは?

そんなふうに住み替えを検討する場合は、こちらのサイトがおすすめです。

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