親ガチャとは?当たり・ハズレの基準は?なぜこの言葉が生まれた?

『親ガチャ』という言葉、最近よく聞くようになりました。

なんとなく意味はわかるのですが、いったい誰が使い始めた言葉なのでしょう?

また、実際に使っているのはどんな人たちで、どんな親を【当たり】と感じ、どんな親を【ハズレ】と思っているのでしょうか....

私自身が“子を持つ親”なので、自分の子供に聞いてみようかとも思いましたが、実の親が『あなたは親ガチャ当たりだと思う?ハズレたと思う?』と聞いても、本音を言わないだろうな....と思い、SNSを覗いてみました。

そのつぶやきの多くは“客観的に自分の立場を分析した冷静なつぶやき”であったり、あるいは“比較的軽いノリ”のような感じであり、一部の大人が言っているように

  • “親のせいにして逃げている”
  • “育ててくれた親に失礼”
  • “努力したくない若者の言い訳”

とは感じませんでした。

むしろそれに対して反論をする大人側の意見の方を、少し感情的かな?とすら感じました。

私も人の親ですが、“親”と言うだけで立派な存在だとは思いません。“ハズレといわれてもしかたない親もいる”と思いますし、自分だってそう言われる可能性はゼロではないとも思っています。

それと同様に“若い人はまだまだだ”とか、“若いからダメ”などということは全くないと思います。そもそも、私は『親は子供に“親にしてもらう”』と、実感しているひとりなので...

しかし今回、SNSを見ている中に、ぽつぽつと「これは深刻かな?」と思える内容のものがあるのが気になりました。

大人たちは、「親ガチャハズレた」と言われたことにショックを受けたり憤っている場合ではなく、家庭環境のせいで、いま本当に困っていたり、未来に夢が持てない若者がいるという現実に着目し、重く受け止めなければいけないのではないか?

そんな風に思い、それらも含めて『親ガチャ』について考えてみました。

話題の言葉「親ガチャ」とは?

『親ガチャ』とは、

子供には親を選ぶことができない

それを、何が出てくるかわからない『ガチャガチャ(別名:ガチャ・カプセルトイなど。あるいはソーシャルゲームのガチャ)』に例えた言葉だそうです。

子供から見れば、当たりハズレがあるガチャガチャのように、“たまたま自分の親だった人に人生が左右される”という意味で使われるようになったとか。

数年前からネット上で使われていたこの言葉は、SNSへの投稿が相次ぐたびに波のように広がり話題に上ります。

誰が言い出したのかまではわかりませんでしたが、この言葉に「自分もそうだ」と共感が集まるのは、それだけ若い世代の人たちに響くということなんだと思います。

親ガチャの当たり・ハズレの基準は?

では、『親ガチャ』の当たり・ハズレって具体的にどういうことなのでしょう?

金銭面、物質面、経験面での当たり・ハズレ

  • 欲しいものが手に入りやすいかどうか
  • 整った環境で暮らしているかどうか
  • 習い事や塾などは、費用を気にせずやらせてもらえるかどうか
  • 食事面、栄養面で満たされているかどうか
  • 文房具や学習に必要なものを買ってもらえるかどうか

精神面・身体的特徴などの当たり・ハズレ

  • 親が子供の意見を尊重しているかどうか
  • 親に倫理観があるかどうか(ルールや法律に関する考え方)
  • 身体的特徴(身長・足の長さ・頭髪・顔立ち・体臭などなど)

 

親が金持ち=【当たり】、とは言えない面はあると思いますが、金銭的な問題は、子供の進路や将来に直結する問題であり、健康面にも影響を及ぼす可能性もあります。

しかしその家に生まれてしまった以上どうしようもない...だからこそ、若い人たちは『親ガチャ』とつぶやくのだと思います。

ある意味仕方ない面もあると、私は思います。

束縛・虐待など深刻な例もある

「親ガチャハズレた」のつぶやきの中には、次のような深刻なものも散見されます。

  • 親から束縛される
  • 親から支配・コントロールされる
  • 親から虐待される(暴力をふるわれる)
  • 親に放置される

具体的には、

  • 親にお金があっても、やりたいことをやらせてもらえず望まない進学を強いられる
  • “子供の人生は親の人生”とばかりに、コントロールしようとしてくる

このように、子供の意思を無視しているような場合は深刻です。

これ以外にも、

  • 食事は学校給食が頼り
  • 昼夜問わず親が不在で幼いきょうだいの面倒をみなければならない
  • 親や祖父母の介護をしなければならない

など、中学生や高校生でありながら、そのような立場の子供たちは実際に存在します。

あるいは、

  • 親が極端に片付けが苦手で、ゴミ屋敷になってしまっている

という場合も。これらは、その立場になってみなければ想像すらできない環境だと思います。

親ガチャについて子供はどう思っている?

子供が自分の親について【当たり】とか【ハズレ】などと感じるようになるのは、おそらく他人の親と自分の親を比べたときでしょう。

友だちの家や、友だちの親と自分のそれを比べるまでは、あるいは、自分の置かれた環境以外を知らないうちは、【当たり】も【ハズレ】もなく、「こんなもの」と思っているのではないでしょうか。

比べる対象を知ることで、その環境がうらやましく見え始めるのかもしれません。

あるいは、思春期特有の反抗心から、自分の親に対する評価が厳しくなっていて、「親ガチャハズレ」と思っている人はいるかもしれません。

しかしそれは時期的なもので、時が過ぎれば親への感謝の気持ちが芽生えてくるのではないかと思います。

深刻な状況にいる子供こそ、親から離れられない

しかし、束縛、支配・コントロール、虐待、放置など、深刻な状況に置かれている場合は少し異なります。

そのような状況にいる子供は、たとえ“周りの親と自分の親は少し違う”と認識したとしても、親のそばを離れようとはしません。

“もしかしたら自分が置かれている状況は正常ではない?”と思ったとしても、“親を捨てる・離れる”という発想はしない...いえ、できないのです。

“これはおかしい”、“このままではヤバイ”と思ったとしても、親から離れることに『罪悪感』すら感じてしまう...これがいわゆる支配・コントロールされた状態であり、毒親と呼ばれる親と子の関係にありがちな状況です。

そして、そんな状況にいる子供や若い人たちは、気軽に「親ガチャハズレた」などと口にはしないでしょう。

自分が恵まれていることには気づきにくい

逆に、「親ガチャ当たり」と実感している人はあまりいないかもしれません。なぜなら、その人にとってはそれが“当たり前”だから。生まれ育った環境を“恵まれている”とはなかなか気づかないものです。

ある王女が「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」と言ったのは有名です。

※近年ではマリー・アントワネットの言葉ではないと言われています。

恵まれた環境に生まれた人にとっては、その環境が当たり前。これもまた、“選択のしようがない”という意味では、まさに“親ガチャ”といえるでしょう。

親ガチャについて親はどう思っている?

『もしも自分の子供に「親ガチャにハズレた」と言われたらどう思うか』を聞いたアンケートの結果は、大きく次の3パターンに分かれたようです。

1.怒る

がんばって育てているのに、そう言われてショックを受けたり腹が立ったりする

2.うまく返す

本気で受け止めず、軽く返したり、謝ったりする

3.励ます・諭す

努力を促したり、隣の芝生は青く見えるものだと教える。やがて自分も親になり、子にそう思われるのかも?と伝える

 

そもそも、子供が親に対して「親ガチャハズレた」と言える関係性というのは、それほど深刻な状況ではないはずです。

親子がそうして話しあえる間柄であるなら、決して【ハズレ】ではないと、私は考えます。本当の“親ガチャハズレ”だった場合は、これを話題にすることすらできないでしょう。

だから、「こんなこと言われた!」、「育て方を間違えた!」などと悲しむ必要はないですし、怒ったり「こんなことを言われないようにしよう」とばかりに、子供に媚びたり忖度したりする必要もまったくないと思います。

自分にも、親に反抗的な時期があったことを思い出せる人は、ぜひ温かい目で見守ってあげてください。

もし親に恵まれなかった!と思ったときの相談先は?

本当の意味で親ガチャが【ハズレ】たとしても、そこですべての可能性が消えるわけではありません。

そこをスタート地点として、何ができるのかを考えてみました。

今日をスタート地点としてできること

1.勉強する

できる限りの努力をすることで、挽回の可能性はあります。

お金がないなら学費免除に向けてトップクラスの成績を目指すという道もあります。

2.勉強以外の技術を身につける

勉強がどうしても苦手なら、手に職をつけ、その技術を磨くことで負のループから抜け出すことができます。

3.親を反面教師にする

親を「ああはなりたくない」という反面教師にすることで、貧乏・暴力・支配・束縛などと決別できる可能性は大いにあります。

4.ハズレ親をネタにして成功する

毒親・毒母に関する書籍や漫画を出版することで認知され、道が開けることもあります。

ハズレを逆手にとって成功することは、自分のコンプレックスやトラウマの解決につながる場合もあるようです。

5.積極的に活動する

ボランティア活動などを通じて多くの人と関わることで、いざと言うときに自分を助けてくれる人や、有益な情報をもたらしてくれる人が現れる可能性もあります。

6.前を向く

親ガチャハズレのせいとはいえ、「どうせ自分なんて...」とネガティブな気持ちのままでいると、いい話しは寄ってこないかもしれません。

置かれた環境にくさらず、前向きに、積極的に過ごすことはとても大切。

 

「親のせいにしていないで頑張れ」などと言うつもりは全くありません。ですが、文句を言っていても、嘆いていても状況は好転しません。

ただし、自分がまだ未成年であったり、自力ではどうしようもないときは、頼れる専門機関に相談をすることも検討してみてください。

困ったときの相談先

虐待・体罰などがある場合(ヤングケアラーも)

児童相談所相談専用ダイヤル (mhlw.go.jp)

令和3年7月から児童相談所相談専用ダイヤルが無料になります。

いじめやその他のSOS

「24時間子供SOSダイヤル」について:文部科学省 (mext.go.jp)

「24時間子供SOSダイヤル」について:文部科学省

いじめ・家の人に嫌なことをされるなど

法務省:子どもの人権110番 (moj.go.jp)

法務省:子どもの人権110番

子どもと家族の相談窓口(Eメール対応) (jamhsw.or.jp)

子どもと家族の相談窓口(Eメール対応)

親に関する悩みがあるとき

子ゴコロ・親ゴコロ相談@東京:児童虐待を防止するためのLINE相談「子ゴコロ・親ゴコロ相談@東京」 東京都福祉保健局 (tokyo.lg.jp)

児童虐待を防止するためのLINE相談「子ゴコロ・親ゴコロ相談@東京」 東京都福祉保健局

子供の人権に関する相談(いじめ・不登校・体罰・虐待など)

東京弁護士会 子どもの人権110番:子どもの人権110番|電話相談|法律相談窓口一覧|弁護士に相談する|東京弁護士会 (toben.or.jp)

子どもの人権110番
子どもの人権110番では、子どもの人権に関する全ての事柄を扱います。まずは、電話相談でご相談ください。電話相談は無料です。

つらいとき...

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※ヤングケアラーとは:本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子供

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ヤングケアラーについて

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みんなねっと | 公益社団法人 全国精神保健福祉会連合会
みんなねっと(全国精神保健福祉会連合会)公式サイト。精神障がい者とその家族に様々な情報を発信をしています。

まとめ

話題の『親ガチャ』という言葉はなぜ生まれたのか?

「ハズレた」とつぶやく子供と「ハズレた」と言われて怒る親の狭間にいる、真の『親ガチャハズレ』の子供たちはどうしたら救われるのかについて考えてみました。

 

  • 話題の言葉「親ガチャ」とは? “子供には親を選ぶことができない”ことを、「何が出てくるかわからない「ガチャガチャ(あるいはソーシャルゲームのガチャ)」に例えた言葉です。誰が言い出したのか、いつから使われるようになったのかはわかりませんが、若者の共感が集まり話題になりました。
  • 親ガチャの当たり・ハズレの基準は? 金銭面、物質面、経験面などで恵まれているか否か、精神面・身体的特徴で恵まれているか否かなどが基準になっているようですが、支配・コントロール・虐待・放置など、より深刻な状況に置かれた若い人たちも実在します。
  • 親ガチャについて子供はどう思っている? 他人の親と自分の親を比べることで当たり・ハズレと感じたり、思春期特有の反抗心から、自分の親に対する評価が厳しくなり、どんな親でも【ハズレ】と感じる時期があるように思います。一方、深刻な状況の若い人たちは、気軽に「親ガチャハズレた」などと口にはしないでしょう。
  • 親ガチャについて親はどう思っている? もしも子供に「親ガチャハズレた」と言われたら、怒る、うまく返す、励ます・諭すなど、様々な反応があるようです。そもそも親に対してそう言える関係であれば、さほど心配するようなことはないと思います。悲しんだり怒ったりせず見守っていれば大丈夫。
  • もし親に恵まれなかった!と思ったときの相談先は? 親ガチャがハズレたとしても、今日をスタート地点として出発することは可能です。勉強したり技術を身につけたり、あるいはネタにする、前を向くなど、気持ちを切り替えて。ですが、自力ではどうしようもないときは、頼れる専門機関に相談してください。

 

親に恵まれなかったとしても、自分の人生は“ここから”いくらでも、どうにでもできるのです。

もちろん、親に恵まれなかったというハンデを背負ってのスタートは不利であることは間違いありません。

しかし、親のせいにして、親と同じような人生に甘んじるか?それとも恵まれなかったからこそ“自分で自分の人生を作っていく”か?

ハズレ親とは言え、つないだ手を離すのは勇気がいることだと思います。でも、勇気を出してその手を離すからこそ、“幸運”や“明るい未来”をつかむことができるのではないでしょうか?

あなたの未来は、親のものではなく、あなた自身のものです。できない理由をあれこれさがしている時間はもったいない。

まずは一歩ずつ。前向きに踏み出してみませんか?

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