- 最近親子喧嘩が増えている
- お金のことで親と喧嘩した
- 年金や貯金のことを聞いたらけんかになった
- 親の老後のことを話したいのに、けんかになってしまう
なんてことはありませんか?
けんかは子供がすることと思っていたら、いい年をした大人同士の親子喧嘩が勃発!しかもお金のことなんて・・・自分たちだけ?
そんなことはありません。
高齢の親を思えばこその話し合いが、険悪なムードになってしまうことはよくあります。
この記事では、どのようなお金のことで親子げんかになったのか、理由や原因を紹介し、老後にかかるお金のことや子供にできるサポート 、お金のことを相談できる場所などを紹介していきます。
親子喧嘩が大人になってから増えた。原因はお金のこと!
どうして、お金のことで親子げんかになるのでしょうか?
けんかの原因・理由を5つ紹介します。
ケース1: 親に仕送りをしているのに、「あたりまえ」と言われた
女手一つで育ててくれたから、大人になって毎月仕送りをしている。
あるとき子供のころの話をしていたら、いきなり「離婚になったのはあなたのせい」「お金を送ってくれてても、当たり前のことで感謝はしない」と言われた。
母親の苦労を見てきたから、感謝してほしいとは思っていなかったけど、そんなことを言われるとは思ってもいなかった。その時はとても悲しくて泣いてしまった。
もう、仕送りをするのをやめようかと真剣に考えている。
ケース2: 親との同居での生活費の負担問題
親と同居をしている。親は定年退職をしていて、今は週に3~4日アルバイトをしている。自分は結婚して家族がいる。
今は食費と水道光熱費として、両親から8万円もらっている。この金額は親が現役で働いていた時と同額だ。最近、減額してほしいと言われた。
両親2人分の食費と水道光熱費なので、妥当な金額だと思っていた。自分は家のローンも払い、子供の教育費にもお金がかかるので、減額は難しいと言ったら、「収入がないのにはらえない」と言われ、大喧嘩になってしまった。
減額をするのなら、自分たちの食事は自分で用意すればいいと言ったが、もともと家事が苦手な母親はうんと言わなかった。妻はパートをしながらすべての家事をこなしている。その事への感謝もない。
今は冷却期間というか、冷戦中である。
ケース3: 親が年金生活になって、お金を要求されるようになった。
年金額が思ったより少なく、貯金もほとんどないことが発覚。助けてあげたいが、自分の家庭も住宅ローンと子供の教育費や部活などにかかる費用が増えたので、親に援助するほどの余裕はない。
そのことを説明すると、「今まで、どんなに貧乏をしても、自分の物を買えなくても、あなたに費やしてきた。なのに親が困っていても知らん顔をするのか?死ねというのか?」と鬼の形相で怒られた。
自分たちが自立した後、貯金できていないほうが悪いのでは?と思うが、そんなことを言うと火に油を注ぐ様なものなので、実家に行ったり、電話をする回数を減らしている。
ケース4: お金のありがたみをわかっていない
専業主婦の母。父が働いていたころは子供の学費や住宅ローンで節約をしながら、精一杯やってきたのはわかっている。
しかし、子供たちが独立して20年以上。老後の資金はこの20年で貯めてきていると思っていた。
ところが、父が定年して年金生活になると、「○万貸して」と言ってくるようになった。私がどんな思いで、どんなストレスを抱えながらお給料をもらっているのか、考えたこともないのだろう。
働いたことがないから、お金を生み出す大変さをわかっていない。もちろん家事・育児がどれだけ大変かは、身をもって理解している。でも、子供が独立したらパートででも働くなり、節約を続けて貯金を殖やす努力をせず、「お金貸して」はないだろう。
何度かけんかになっても平行線のままなので、そろそろ父親に話そうか悩んでいる。
ケース5: 認知症なの?
最近「お金が無くなった」「あなたが盗ったのか」と言うようになった。否定すると「嘘をつくな」と言われ、無視すると「やっぱりそうか」と責められる。父にも同じようなことをいうときがあるようだ。他にも年金を何に使ったのか分からず、「○○万貸して」と言ってくる。
病院に連れて行きたいが、「ボケていない。」「老人扱いするな」と逆切れする。
今は父と相談して、通帳や印鑑は隠して父が管理している。財布には1週間分の生活費のみ入れるようにしているが、いつの間にか無くなっていることがある。
何に使ったのか聞いても、怒ったりけんかになるので、時々財布を隠したり、中のお金を減らして様子を見ている。
こんな話、友人・知人から聞いたことはありませんか?
高齢の親を抱えていると結構あるあるですよね。
老後に必要なお金は?
老後に必要なお金はいくらあれば安心なのでしょう。
2019年6月に金融庁が公表した金融審議会のワーキンググループが出した報告書から「老後2000万円問題」がクローズアップされてきました。
では2,000万円の不足額は一体どのように算出されたのでしょうか。
報告書では、家計調査(2017年)の結果から、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみ無職世帯)の家計において、実収入よりも実支出のほうが毎月平均約5万5,000円多く、赤字となっていることを指摘しています。
また、報告書では日本人の平均寿命についても触れ、男性は81.1歳、女性は87.3歳という2017年の調査の結果から、60歳の定年退職後の平均余命を20年~30年と仮定しました。
平均余命に先ほどの月々の赤字を掛け合わせると、以下のように計算できます。
- 余命20年の場合)5万5,000円×12ヵ月×20年=1,320万円
- 余命30年の場合)5万5,000円×12ヵ月×30年=1,980万円
ここで算出された1,320万円~1,980万円の金額を取り上げて「老後生活していくうえで、2,000万円足りないのではないか」と疑問視したのです。
引用元:
退職金が2000万円あれば、それを切り崩しながら生活はやっていけますが、突発的な費用(入院費、冠婚葬祭費)などは別途必要です。
時々旅行に行ったり、趣味の習い事やお付き合いをするのであれば、余裕を持って3000万円が必要だと考えたほうがいいようです。
ですが、毎月の不足額は8万円という試算もあり、そうなると
年間8万×12か月=96万円
20年で1920万、25年で2400万
となります。
この場合、退職金のほかに貯金が1000万以上ないと生活すらできないことになります。
老後に必要なお金を子供が準備をするもの?
基本的には自分の生活費は自分で用意するものです。冷たく聞こえるかもしれませんが、子供には子供の生活があり、それぞれ別の人格なのです。
親世代が自分のために身を粉にして働いて育ててくれた、それは感謝しなければいけませんが、今子世代も同じように自分の子供に対してそれをしているのです。
昔より物価が上がっているのに給料は上がらない、最近はコロナの影響もあり減給や倒産・解雇など収入が不安定になっている人も多くいます。
そんな時代に、親の老後の資金まで準備できる子世代はどれだけいるのでしょうか?
もし、金銭的なサポートをするのであれば、生活費、自分の貯金を差し引いて余った分を渡すのが良いと思います。
サポートは金銭だけでなく、買い物や通院などに車を出して送り迎えをするなど、自分にできる範囲のことでいいのではないでしょうか。
自分の生活を犠牲にするのは本末転倒です。
老後に親の生活費が足りない!どのように対処する?
親の老後資金に関して、相談に乗ってくれるところはあるのでしょうか?
- ファイナンシャルプランナー
- 年金生活者支援給付制度
- 生活保護
- 公営住宅と持ち家の売却
について紹介します。
保険チャンネル
ファイナンシャルプランナーに無料相談できるサイトです。
老後資金はいくら必要なのか、年金だけで足りるのか?本当に年金はもらえるのか?いくら貰えるの?老後の資金をどうやって貯めたらいいのかわからない。
そういった悩みに
- 「収入」「支出」「貯蓄」を確認し、家計の収入と支出のバランスを分析してくれます。
- 現状の資産・状況と老後の過ごしかたをヒアリングし、シュミレーションを作成します。
- 老後に必要な資金の提示・必要な老後資金を準備する方法の提案・医療などのもしもに対する備えの提案などをしてくれます。
引用:FP相談by保険チャンネル
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電話予約・お問い合わせ
0120-994-219 通話料無料 水曜を除く10:00~19:00
2.年金生活者支援給付金制度
国民年金のみの方への救済制度です。
- 給付金専用ダイヤル 0570-05-4092(ナビダイヤル)
受付時間
- 月曜日 午前8時30分~午後7時
- 火~金曜日 午前8時30分~午後5時15分
- 第2土曜日 午前9時30分~午後4時
- *月曜が祝日の場合 翌開所日に午後7時まで
- *祝日、12月29日から1月3日は利用不可
国民年金しか受け取れない場合、満額でも年額78万900円です(2021年4月)。
自営業の方などは国民年金のみということもありますが、以下の要件の全てに当てはまれば「年金生活者支援給付金」を受け取ることができます。
給付額は月額5000円が基準となります。
保険料を480ヶ月納付していた場合、月額5030円(年額6万360円)となります。
(計算式省略)
2019年10月に始まったこの制度は、消費税率の引き上げ分を活用し、年金に上乗せして支給するもので、受け取りには請求が必要です。
また、障害基礎年金や遺族基礎年金の受給者の場合は内容や要件なども異なりますので、厚生労働省のホームページなどで確認してください。
3.生活保護
窓口は地域の福祉事務所です。
生活保護は原則、世帯を単位として判断されます。年金で生活できない高齢者が生活保護を受けているケースはたくさんあります。
生活保護の金額は、地域やその方の状況により異なりますが、最低限度の生活が困難であれば受給できます。
4.公営住宅と持ち家の売却
賃貸に住んでいる場合
公営絵住宅に入居する。年金生活において、家賃はかなりの負担になります。
そこで、公営住宅をお勧めします。
公営住宅とは、都営住宅、市営住宅、町営住宅などの総称で、低所得者を対象に割安な賃料設定で提供される公共のための住宅です。
申込資格には収入などの基準があり、募集の際には抽選が行われることもあります。
持ち家の場合
売却すると退去しなくてはいけないのがデメリットですが、次に紹介する方法を検討されてみてはいかがでしょうか。
リバースモーゲージ
持ち家を担保にお金を借りることです。借りたお金は家の持ち主が死んだときに家を売却して清算されます。借りられるのは家の評価額の5~6割が相場とされています。
リースバック
持ち家を売却すると同時に、賃貸契約を結んでその家に住み続けることです。住みなれた家に住み続けることができます。
家賃が発生しますが、売却で得たお金で支払う方がほとんどです。
売却価格は相場の6~8割とされています。
親が老後にお金で苦労をしないために何を準備する?
子供世代がサポートできることは何があるでしょうか。いつから準備するのがいいのでしょうか?
親の生活を支援すると言っても、色々な方法があります。自分の生活を犠牲にすることなく、無理なくできることを少しずつ始めませんか?
経済的支援
- 仕送りをする
- 一部の固定費を負担する~携帯代、家賃、光熱費など
- 食費の助けになりそうな食品を定期的に送る
各自治体で実施されている高齢者支援のサービスを調べる
- 緊急通報システムの設置の有無
- 配食サービスの有無と頻度
- 公共交通機関の割引、無料券などの有無
上記のほかにも、お住いの自治体によって色々なサービスがあります。
無料もしくは低価格で利用できることはたくさんありますので、調べて損はありませんよ。
いつから準備する?
親が元気なうちに、差しさわりのないところから話を始めておくといいでしょう。
今の年金・貯蓄でどんな老後が送れるのか、どんな老後を送りたいのかを聞いておくことは重要です。
複数名の子供がいる場合、誰がメインになって親の面倒を見るのか相談をしておきましょう。
金銭面、介護面はいざとなってから相談しても、揉めたら険悪になりやすく「金の切れ目が縁の切れ目」という事にもなりかねません。
子供が直接介護に携わるのか、施設に入所するのか。また色々なタイプの施設があり、入所基準や費用は天と地ほどの差があります。
もし可能であれば、親の年金額、貯金額を聞いておき、想定される余命に対して毎月いくら使えるのかなど、計算しておくといいです。
もしくはファイナンシャルプランナーに相談して、お金に関する対応策を考えておきましょう。
親がどういう老後を過ごしたいのか、それをかなえるためにどうすればいいのかは、親がきちんと意思表示できるうちに話し合っておくとお互いに悩まなくて済みます。
まとめ
筆者の実家では高齢の母親が一人暮らしをしています。
父親の遺族年金のおかげで、普通に生活する分には困ることはありません。
最近、物忘れが多くなってきているように感じていますが、数年前からもしもの時のことは話し合っています。
人生が終わるまで(終わっても)、お金のことはついて回ります。親も自分も後悔がないようにしたいですね。