最近、高齢者運転による事故が増えたきたと思いませんでしょうか?親の運転で「危ない!!」と思った時も多いのではないでしょうか?
身内だからこそしっかり伝えているものの免許返納に応じない・・・80代の親を持つあなたならこのような不安を抱えているのではないのでしょうか。
この記事では親に運転をやめてもらい免許返納まで考えたことがあるあなたに親を説得させる方法を見つけることができます。
あなた自身でもしっかり理解して親の免許返納を上手に導いていきましょう。
親が免許返納に応じない理由
親の危ない運転に身の危険を感じ免許返納を勧めたもののまったく言うことを聞かない。交通事故があってからでは遅すぎる・・・言うことを聞かない親の理由ってわかりませんよね?
実は、親が頑なに拒否する理由があるんです。
①免許を失うことの喪失感が受け入れられない
免許書は証明書としての役割を担っていたりもします。
あなたの親からすると長い間ずっと持っていて自分自身の証明書のように考えています。「免許を失う=自分を失う」のような喪失感が受け入れられないのです。
②車の必要性
都心はともかく郊外では移動手段として車はなくてはならないモノとなっています。車がないと生活に支障が出て他の交通手段だと時間もお金もかかってしまいます。
便利であることも車の必要性に直結しています。車自体がないことが考えられないのです。
③運転に自信がある
あなた自身も車の運転に自信があったりしませんでしょうか?
高齢になればなるほど体力が衰え視力も低下していきますが長年運転してきて事故を起こさない経験による自信があります。
自信過剰こそ事故を引き起こす危険の一歩手前です。
④車に代わる交通手段が少ない
車に代わる移動手段としてはタクシー・バスなどがあります。タクシーはお金がかかりますし、バスは時間が決まっていて行動しづらくなります。徒歩だと時間がかかりすぎてしまいます。
車の代わりになる交通手段は指で数えられる程度で代わりに失うものが大きいです。
⑤車中心の生活変化を嫌う
便利な車が生活の中心となっていませんか?車がないことを考えたことはありますか?
車社会の現代はあなたやあなたの親の生活にはなくてはならないモノになっています。人間は変化を嫌うことが多いです。
楽な手段を選ぶことや普段の生活の変化を嫌うのは人間本来の特性なのです。
親の免許を警察で強制返納してもらうことは可能?
- 警察が強制的に返納を行うことができるのでしょうか?
- それとも免許返納は自主的に行うものなのでしょうか?
- 死ぬまで免許は保有することができるのでしょうか?
結論から言うと警察が強制的に返納させることはできないので自主的な返納が必要になります。
まずは免許返納の仕組みをみていきましょう。
返納するには運転免許証を持って指定されている場所にて返納手続き申請をします。手続きをする場所は管轄地域の警察署もしくは各運転免許センターになります。
必要な持ち物としては運転免許証となります。地域によっては印鑑も必要になります。受付時間は基本的に平日日中帯です。
詳細はあなたの住んでいる地域の警察署ホームページにて確認しましょう。
免許の有効期間は道路交通法第92条の2の規定されています。
75歳以上の人は3年に一度の免許更新時に認知機能検査を受ける必要があります。認知症と診断された場合は都道府県の公安委員会によって免許停止・取り消しとなります。検査結果で低下の恐れがないと判断されれば死ぬまで所持できることができます。
親の説得に使える!高齢運転のリスクをデータで説明!
高齢運転のリスクは非常に危険で高く年々上昇しています。
具体的なデータを紹介しますので親を説得するためにしっかりおさえましょう!!
出典:東京海上日動「高齢ドライバーの安全運転について〜75歳以上のドライバーのご家族や周囲の方へ」
高齢者の法令違反は若い世代に比べ2倍から最大で10倍の割合になっています。これを見るだけでも衝撃的なデータです。
出典:一般社団法人 JA共済総合研究所「高齢運転者事故の現状と対策」
出典:一般社団法人 JA共済総合研究所「高齢運転者事故の現状と対策」
上記2つのデータでは年々高齢者の運転による死亡事故が増えてきているのが分かります。圧倒的に高齢者運転での死亡事故が多いのが一目瞭然です。
次に75歳以上の高齢者アンケートデータを以下に記載いたします。
出典:東京海上日動「高齢ドライバーの安全運転について〜75歳以上のドライバーのご家族や周囲の方へ」
慎重に運転はしている一方で視力低下や反応が遅くなったと感じる高齢者が多いです。データを見ると高齢者の運転危険度がより明確に把握できます。
アンケートでも分かるように体力の衰えによってモノや人が認識しづらくなっているので高齢者は危険だと言えます。
運転と生活が密着している場合は?
親へむやみやたらに免許返納を訴えても理解してもらえません。
親の生活と運転が密着している場合、免許返納後の暮らしはどのように変わるのかをしっかりみていきましょう。
自主的に免許を返納した場合、運転経歴証明書が発行することできます。本人証明書として提示ができます。さらに以下のような協賛店の特典もあります。
- タクシーやバスの運賃割引
- 商品券の贈呈
- 百貨店の宅配料金の割引
- 美術館、飲食店の料金割引など
車の代わりとなる交通手段の割引があるところはありがたいですね!意外と知られていない特典が地域によっては設けられております。警視庁やあなたの地域の警察署のホームページを調べてみましょう!
自主返納することで安全で経済的にもやさしい生活をおくることができます。免許返納後の暮らしについてまでしっ
かり親に伝えることで説得力が増します。協賛店の特典を上手に使いこなしましょう!
免許返納を説得する伝え方
高齢者運転の危険度や免許返納後の暮らしが分かったのではないでしょうか。
最後のひと押しとなる親への説得できる伝え方をいくつかのパターンにてご紹介します。
運転に自信がある親を説得する場合
まずは親の運転についてしっかり認めてあげて親の気持ちに寄り添うことです。そして自信があるということは「まだ若い!」と思っていることが多いです。
認めたうえで高齢者運転のリスクデータをしっかり見せながらあなたの親の年齢を再度認識させましょう!
交通事故の年齢比較や死亡事故データを使うことで説得力が増します。
生活と密着している場合
自主返納後の「運転経歴証明書」についてしっかり伝えることが必要です。免許証と同じように証明書にもなり車の代わりとなる交通手段の割引も効果的です。
あなた自身が代わりに運転をして親をしっかりサポートすることも大切です。
なんとなく拒否している場合
理由が明確でないケースや拒否している理由が複数あるケースがあります。拒否理由に合わせた自主返納すべき根拠を一つ一つ丁寧に説明しましょう。
高齢者運転のリスクデータは視覚的にも分かりやすいので説得できるはずです。
車の運転が趣味の親の場合
高齢者運転のリスクデータを使って死亡事故を引き起こす凶器にもなり得ることを親を脅すぐらいの気持ちで伝えます。
死亡事故を引き起こした時の悲しさを家族として共有することが必要です。人生の最後まで幸せでいてほしいと願っているあなたの想いを泣きながらでも伝えましょう。
知っておきたい!高齢の親が事故を起こしてしまった場合
万が一に事故を起こしてしまうケースはあります。
事故を起こしてしまった場合でも慌てないように事故の後処理やリスク、賠償金などをおさえておきましょう。
事故の後処理は道路交通法の第72条に定められています。以下に抜粋いたします。
運転者等は負傷者を救護する義務および事故について警察官・警察署へ報告する等の義務があり(第1項)、また、報告を受けた警察署の警察官は、報告をした運転者等に対して、現場を立ち去ってはいけない旨を命ずることができる(第2項)
事故を起こしたときには現場から立ち去ったり、運転を続けたり、自動車を持ち去ったりすると厳罰の対象となります。直ちに警察・消防へ連絡して、けが人の応急手当や危険の防止措置をします。
任意保険に加入していれば直ちに保険会社へ連絡しましょう。保険会社に事故の発生日時、場所および事故の概要を報告する必要があります。そのためメモを残しておくことも重要です。
交通事故によりケガを負うことになると人身事故として扱われます。治療費関係費、慰謝料、休業損害、逸失利益、物損の賠償金など様々な賠償金が発生します。賠償金の計算は自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準によって算出します。
被害者・加害者ともに精神的な大きなダメージを受けますし金銭的な面も高額になります。
何かおきた場合は日本全国に事務所を設置している以下の無料相談先を利用しましょう。
ー日本法規情報サポート事務局ー
まとめ
今回の記事のポイントをまとめてみます。
- 自主返納を拒否している理由は親の生活に対する車の密着度が高いため
- データを見れば高齢になればなるほど運転リスクは高く、非常に危険
- 事故を起こした場合は精神的にも金銭的にも大きなダメージを受ける
高齢運転の事故は最近テレビのニュースでも取り上げられるようになり認知度はかなり上がっています。事故を起こした後のリスクも計り知れないぐらい大変です。
そんな時にもすぐに相談できる窓口があります。
高齢者の事故相談はこちらにすぐに連絡しましょう!
事故の相談だけではなく相続関連や親に関わる悩みの法律相談も無料になっています!お気軽に相談してみましょう!
この記事を読んだあなたならきっと大切なあなたの親の心もつかめるはずです!
あなた自身の幸せのために積極的に実践していきましょう!!