40歳を超えてくるとそろそろ親の介護問題が目の前の年代ですね。
すでに介護施設のお世話になっている方もいるでしょう。
どの介護施設も職員や他の入居者との共同生活ですから、全てが自分の思い通りにはいきません。介護施設では高齢者ならではのトラブルが発生することがあります。
- お世話になっている老人ホームではどうも親と仲の悪い入居者がいて困っている。
- 入居者の悪い噂を聞いた。
- なんだか親の様子が以前と違う。
など、入居者とのトラブルで困っていますか?
一体どんなトラブルに巻き込まれているのでしょう。
解決するにはどうすれば?
相談できるところはあるの?
そんな入居者トラブル事例とその解決策を考えてみました!
介護施設入居者同士のトラブル5選 その1:騒音
生活にまつわる音がうるさい事でトラブルになります。
耳が遠くなってしまったお年寄りは、
- 話し声が大きい
- TV・ラジオのボリュームが大きい
など健常な方にとっては耳障りでトラブルに発展します。
また
- ドアの開け閉め
- 足音
などでも相性の合わない人の行動だと、大したことのない音までも気に障り、不満を持ったり持たれたりすることもあるでしょう。
介護施設入居者同士のトラブル5選 その2:いじめ
老人ホームでもいじめはあります。
さまざまな人が入居している老人ホーム。年齢に関係なく、人が共同生活をしているといじめが発生します。
- 陰口を叩かれる
- 仲間外れにされる
- 悪い噂話を流される
- 無視
歳をとってがんこになり、他人を寛容する気持ちが減ってしまったり、ストレスの発散をいじめで表現していたりする場合もあります。
介護施設入居者同士のトラブル5選 その3:恋愛
老人ホーム内での恋愛に関するトラブルもあります。
独り身になってから入居する場合が多い老人ホームでは、入居者同士の恋愛も珍しい話ではありません。元気なお年寄りが多い有料老人ホームなどでは部屋は別でも食事やレクリエーションなどは共同ですから、親密度も上がります。そこでは学生時代のような恋愛トラブルになる事もあります。
- 三角関係
- ストーカー
- セクハラ
など、老人だから恋愛感情や性欲が薄いなどと考えてはいけません。
元気なお年寄りには当たり前の感情だと考えることが必要です。ただ、本人同士の愛情がたかまることで、籍を入れたいとなったときには相続問題も絡みますので、注意しなければなりません。
しかしながら、恋愛そのものは高齢者にも心の安定につながることですので皆に祝福されるような恋愛ならば、いいことなのではないでしょうか?
介護施設入居者同士のトラブル5選 その4:暴力・暴言
暴力ふるったり、暴言を吐いたりするトラブルがあります。
入居者に向けての場合もありますし、職員に向けての場合もありますが、その多くは認知症が原因であることが多いです。感情のコントロールが難しくなったことが暴力・暴言につながります。
もちろん認知症によるものではなく、個人間のけんかなどから発展する事もあるので、職員や周囲の方とのコミュニケーションからその原因を探しましょう。「これ出来ますか?」など他意のない些細な一言から気を悪くして….などがきっかけになるなど、想像もつかないような場合もあります。
介護施設入居者同士のトラブル5選 その5:侵入・窃盗
他の入居者の部屋への侵入や窃盗が起こることがあります。
暴力・暴言と同様に認知症が原因でのトラブルです。他の入居者の部屋に入り込み
- 部屋を荒らす
- 物を物色
- 物を持ち出す
ひどくなると、危害を加えたり、放尿したりさまざまなトラブルを引き起こします。認知症の症状のひとつであり、対応が難しくなるので施設の協力が不可欠なトラブルです。
介護施設入居者同士でトラブルが起こった場合の対処方法・相談先は?
入居者同士でトラブルが起きた場合はまず施設に相談しましょう。
施設でのトラブルの根本的な原因は入居者の感情です。
- 家族と離れてしまった孤独感
- 社会と離れてしまった喪失感
- 家庭環境の違う他の入居者に対する嫉妬心
などが引き金となってトラブルな行動を起こします。本人から事情心情を聴くことは大切です。自分を気にかけてくれているという事が不安感や疎外感を遠ざけ、悪化を防ぎます。
同時に、相談員や施設長などとよく話し合いましょう。本人・施設双方から事情を聞いた上で対処をしてもらいます。トラブルになった入居者と部屋を別にしてもらったり、行事ごとで顔を合わせないようにしてもらったりなどの措置をしてもらえるでしょう。
もし、施設の対応に不満がある場合は
- 自治体の「苦情相談窓口」(介護保険課や福祉課など)
- 国民健康保険団体連合会
に相談もできます。契約書に規定の相談口が明記されています。
トラブルの原因が親だった場合はどうする?
トラブルの原因が自分の親にある場合もまずは施設と相談しましょう。
ここでも親の話を丁寧に聴くことが大切です。たとえ認知症があるとしてもトラブルの背景には必ず理由・きっかけがあります。つじつまが合わないと感じる事もあるかもしれませんが、本人にとっては立派な理由なのです。
本人の話を聞くことは重要ですが、同調はいけません。客観的な立場で注意すべきところは注意をします。
相手家族との話し合いが必要な場合は、重ねてトラブルにならないためにも施設職員を交えた話し合いにしなければなりません。トラブル相手の家族の様子も事前に聞いて柔軟な謝罪の方法をアドバイスしてもらいましょう。
トラブルがきっかけで施設から帰りたがる親の説得方法は?
トラブルがきっかけで親が帰宅願望を言い始めたらどう説得しましょう?
やはり第一にじっくりと話を聞いてあげることが何より大切です。不満に対して同調するのではなく、理解をする事。
- 「不安なことや不満なことは我慢せずに話して分かち合いたい」
- 「施設は私が出来ない時間の代わりをしてくれるところ」
- 「時間が許す限り会いに来て一緒に過ごしたいと思っている」
- 「体のケアはプロに任せる事が一番安心できる」
- 「辛い事もあるかもしれないのは申し訳なく思っている」
- 「なにより長生きして欲しい」
すべてを嘘・偽り・ごまかしをせずに伝えてください。
あなたが真摯にむきあえば必ず解決に向かうはずです。そしてなによりあなたが味方であることを理解してもらいましょう。
その気持ちが伝わることがお父さん・お母さんの心の安定につながり、施設での暮らしに良い結果をもたらします。施設で問題なく暮らせることはあなたとあなたの家族と本人のしあわせ全てにつながっていくのです。
まとめ
さて、ここまで入居者トラブルと解決案を考えてみました。簡単にまとめます。
- 騒音がきっかけでトラブルになる
- いじめが発生する
- 恋愛にまつわるトラブルも珍しい話ではない
- 暴力や暴言のに発展する事も
- 侵入や窃盗などは認知症の症状
- トラブルの対処・相談はまず施設から
- 親が原因の時は関係者とよく話し合う
- 親の帰宅願望が出たら誠意をもって説得する
大切な親がお世話になっている施設なのでトラブルがなければ一番ですが、共同生活では少なからずトラブルはあるものです。
トラブルは小さいうちに対処することが大事なので、施設での親の状態はいつでも把握しておきたいものです。とはいえ、その対応は施設によって千差万別です。より良い施設を求める気持ちは誰でも一緒ですよね?
今の施設に疑問や不満を感じている場合は、思い切って施設を移る事も有効な手段です。そこで、より安心してまかせられる施設をさがすのに力になってくれるサイトを紹介いたします。
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