「しっかり生活費も支払っているのに、マスオさん状態だと肩身がせまくて家に帰りたくない」
「なにをするにも妻の親が口をだしてきてツラい…」
「離婚も頭にあるけど、マスオさん状態だと離婚率が高いって言うから自分が悪いわけじゃないよね?」
この記事を読んでくださっているあなたも、そう思ったことはありませんか?
私の友人にもマスオさん状態で妻の親と同居している人がいますが、とにかく妻の親に気を遣わなければならないので「家に帰りたくない…」とよく嘆いています。毎日の仕事や人間関係で疲れているのに、家に帰ってからも気を遣うなんて本当にイヤですよね。
妻にマスオさん状態のツラさを伝えたところで、まともに理解してくれようとしない状態が続けば、離婚を考えてしまうのも仕方のないことです。
今回は以下の3つのポイントを、マスオさん状態にある男性の体験談を交えて解説していきます。
- マスオさん状態だと離婚率が高まるワケ
- マスオさん状態で家に帰りたくない理由
- マスオさん状態のツラさから解放される3ステップ
マスオさん状態だと離婚率が高まるワケ
マスオさん状態とは?
夫が妻の実家に、婿入りという形をとらず同居する状態のことをいいます。
漫画『サザエさん』のマスオさんは、サザエさんの実家でサザエさんの両親・弟・妹と同居しています。マスオさんの苗字は「フグ田」、サザエさんの両親・弟・妹は「磯野」。婿入りしていない状態でサザエさんの実家に同居していることがわかりますね。
マスオさんがおかれたこのような状況から由来して、夫が婿入りせず妻の実家に同居することを “マスオさん状態” というようになりました。
なぜ離婚率が高まってしまう?
マスオさん状態の人は、実際の離婚率も高いです。妻の両親と同居していない夫婦は、そうでない夫婦に比べて離婚率が4倍だというデータもありますが、マスオさん状態であればなおさら、受けるストレスの多さは言わずもがなです。
たとえ毎月しっかりと生活費を入れていたって、家は妻の両親が所有するもの。どうしても一緒に住まわせてもらっているという意識がこびりついてしまい、精神的なつらさがぬぐえません。
それをベースに、妻や妻の両親との不仲問題などがが積み重なると「我慢の限界」を超えてしまいます。すべてを解決できるのはもう離婚しかない、という状況に追い込まれてしまうのです。
マスオさん状態で家に帰りたくない理由
マスオさん状態の人が家に帰りたくなくなる理由を、当事者の立場にある(あった)方の体験談として紹介します。
休日にゆっくり休めない
妻の実家に同居しているので仕方ないのかもしれませんが、休日や祝日には必ずといっていいほど近くに住んでいる義兄一家が遊びに来て、相手をしないといけず。
日頃から妻の親にも気を遣っているのに、休みの日は義兄一家まで相手するので気疲れしてしまいます。
せめて頻度を減らしてほしいのですが、マスオさん状態という立場で同居しているので、はっきりと言うことができません。
仕事も同居も頑張っているので、休日くらいゆっくり休みたいです。
(35歳男性 離婚検討中)
義母の料理が苦手でつらい
義母の料理が苦手で毎日のご飯がつらいです。
毎回といっていいほど甘辛い味付けの煮物や魚がメインででてきますが、自分はどちらも少し苦手。
せっかく作ってくれたものを残す訳にはいかなず無理やり食べるのですが、正直あまり美味しくありません。おかわりを勧められることも多いのですが、毎回どうやって断ろうか気を遣います。
料理は好きなので自分で作ってもよいのですが、専業主婦の義母に伝えて関係が悪化してしまうのが怖く、言いだせずにいます。
作ってもらっておいて文句をいうなといわれそうですが、毎日の食事が苦手なものばかりなのはつらいです。家に帰りたくありません…。
(28歳男性)
自由に外出しづらい
平日の仕事が終わったあとや休日に、自由に外出しづらいのがつらかったです。
嫁や子供だけで生活しているのならば、「ちょっとコンビニに…」と気軽に出かけることができますが、 妻の親と同居していたため、妻や義母から「どこに行くの?」「何時に帰るの?」などと毎回聞かれてうんざりでした。
マスオさん状態という立場もあって余計に どこに行くのか気になってしまうのかもしれませんが、いつも聞かれると行動を監視されているようで、そのうち外出しないようになってしまいました。
今は離婚して自由になりましたが、あのまま同居を続けていたらと考える度にゾッとします。
(40歳男性 離婚済み)
夫婦喧嘩は妻の親にも責められる
妻と喧嘩をすると妻の親が彼女の味方をするので、自分の味方になる人がいません。
とくに義母はどんなときも妻の味方なので、妻と義母の二人がかりで自分を責めてくるのがつらいです。
実の親子、しかも女性同士で妻という同じ立場にあるので結束が強く、自分が何を言っても二人がかりで言い返されてしまいます。
あきらかに悪いのが妻のときも責められるのは私なので、喧嘩中はとくに家に帰りたくないです。
(32歳男性)
妻が夫の親には何もしてくれない
普段から私の両親(実家)に対しては何もしてくれませんが、なにか困り事が起きたときは手助けしてくれるだろうと思っていました。
しかし、私の母が心筋梗塞で倒れたときは「私も病院に行ったほうがいいの?」と衝撃の質問をしてくる始末…。
夫である私が日頃から妻の家族を支えているのに、遠くに暮らす義母が生死に関わる状態にあるときでさえ、そんな言葉しか出てこない妻に心底がっかりしました。
自分の親に親孝行できない今の状況が本当につらいです。
(45歳男性)
マスオさん状態のツラさから解放される3ステップ
①家の外でストレス解消をしてから帰宅する
まず第一のステップは、家の外で出来る限りのストレス解消を図ることです。
「そうは言っても、帰りたくなくても早く家に帰らなきゃいけないんだよ…」という方でも、会社の残業や通勤時間を言い訳に30分でもよいので何とか時間を捻出してください。
マッサージで心と体を癒す、仕事帰りにジムへ寄り体を動かしてストレス解消をする、自分の好きなものをサクッと食べて帰るなど、とにかく少しでも自分の気が楽になることをしましょう。
落ち着いて考えてみてください。家に帰るまでのあなたは、マスオさん状態にはないんです。
②妻と冷静な状態で話し合う
第一のステップでストレス軽減を図ったのは、この第二のステップで妻と向き合う際に出来るかぎり冷静に対応するためです。
もしかするとあなたのつらさに気づいていないかもしれませんので、「状況が改善されないのなら、(妻の)両親との同居を解消させてほしい」といった強い言葉も使い、今が “夫婦の危機” であることをしっかり自覚してもらうことが重要です。
とはいえ、妻は居心地のよい自分の実家としか認識していない可能性もあります。相手(妻の両親)を責めるのではなく、自分がつらく感じてしまうことに焦点を当てるようにしてください。
妻に中立的な立ち位置を期待することが難しい場合は、我慢の限界であり、自分の味方になってくれないのであれば別居や離婚もあり得る、と最後のカードを切りましょう。
③離婚に向けての下準備を進める
第二のステップで話し合った結果、状況が改善または一旦落ち着いた場合は様子をみてみましょう。
ただし、彼らも喉元過ぎれば熱さを忘れるで元の惨状に逆戻りしたり、話し合いを経ても改善が見込まれない場合などは、残念ながら別居や離婚に向かう具体的なステップに進まなければなりません。
でも、この戦いは1人で悩む必要はないんです。離婚プランナーのような協議書作成サポートも存在しますし、これ以上あなたが不利な立場に陥ることはないようにしましょう。あなたには幸せになる権利があるのですから。
まとめ
今回の記事のポイントをまとめてみます。
マスオさん状態だと離婚率は高まる?
- 離婚率は高まり、実際の離婚率も高い
マスオさん状態でつらい・帰りたくない!となる理由は?
- 休日にゆっくりやすめない
- 義母の料理が苦手でつらい
- 外出しづらい
- 夫婦喧嘩をすると妻の親が妻の味方をする
- 妻が自分(夫)の親になにもしない
マスオさん状態という言葉には、『サザエさん』のマスオさんみたく和気あいあいと生活できているというイメージもありますが、現実は漫画のようにうまくはいきません。
常に冷静さを保ちながら、落ち着いて判断・行動をしていってくださいね。